ボーディングスクールとは、ボーディングという言葉が意味する下宿生活や寮生活という言葉からも連想できる通り、全寮制の学校のことを指します。国によってはパブリックスクールとも呼ばれ、公共の学校の意味する通り、ほぼ全てのボーディングスクールが国営です。一般に全寮制の学校というと生徒が同じ寮内に寄宿して生活を送るものですが、ボーディングスクールはそれらとは一線を画するもので、寄宿する生徒のコミュニケーション能力や、自立心などを規則や礼儀に対する考えなどと共に修得させることを理念として設営されています。心身ともに強く育てるため、授業は全て少人数制で行われ、教師一人が担当する一クラスの人数は通常十名前後であり、しかも授業展開は教師ではなく生徒が主導するディベートを主としています。
イギリスに存在するイートン校などが有名なボーディングスクールですが、基本的には超エリートを育成するための場であり、生徒の大多数が王侯貴族や政治家、大富豪の子息です。彼らは、子息たちをその場に留学させ、高度な教育を受けさせながら、お互いの子息を知りあわせることで強固なコネクションを築くことをメリットとしています。そんなボーディングスクールですが、実は日本にも四校ながら存在しています。他国と異なり、日本のそれらは私立ですが、他のスクールと異ならない教育を生徒に施しており、実際に多くの生徒がひとつ屋根の下で生活を共にし、学業面でも課外活動面でも非常に優秀な成績をあげています。